まつすぐに黄落浄土けやき道

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  • みのる:俳句では宗教思想とは無関係に、美しく清浄な景の形容として「天国、浄土」という措辞をよく使います。欅の黄葉は個体差があってオレンジ気味のもあるようです。絨毯のようにびっしりと道に散り敷き、かつ散る中を歩きながら「さながら極楽浄土のようだ」といっているのです。 - 2024/02/24(土)
  • えいいち:直線の欅並木の空も道も黄葉、落葉でいっぱいでまるで浄土への道の様なのでしょう。欅の黄葉は一様に単色ではなく紅や黄や茶色など色々ですが落ち着きのあるしっとりとした美しさがあると思います。作者の訪れたけやき道は、その色合がちょうど曼荼羅図を遠目に見たような紋様に見えて浄土を連想されたのかなと思いました。 - 2024/02/24(土)
  • 澄子:東京ですと原宿表参道欅通り 私の近所中杉通りも豊かな欅街路樹が続く美しい大路です。その欅黄落時そのままの景。黄落最盛期 日を浴びて黄色に色づき落ち葉する景色は本当に美しく 思わず立ち止まることも…… 暫し煩雑な現実を忘れさせてくれ まさに浄土。簡潔明瞭「まっすぐ」「けやき」とあえて平仮名が使われています。「けやき」の由来は「けやけき木」とか……「目立つ、ひときわすぐれている」という意味があるそうで 身近に目にしていても樹形の美しさは格別だと思います。 - 2024/02/24(土)
  • むべ:「まっすぐに」「けやき道」の二つから、けやきの並木道が続いていることがわかります。そして、作者が歩を進めていると、左右の木からはらりはらりと葉が落ちていくのです。おそらく日差しを浴びてさまざまな色を透かせながら、くるくると回転しながら…その有様は清浄で神聖な、この世の汚れから遠く離れたかのような美しさです。また、「まっすぐに」からある程度の距離があり、長く続く景色なのでしょう。俳句を学び始め「〇〇浄土」という措辞をときに見かけますが、私自身はクリスチャンのため、なかなかわかりきらないところがあります。清く美しく、圧倒される…そのような世界観ではないかと想像します。 - 2024/02/23(金)
  • かえる:黄楽とは銀杏を指すのだと思っていました。もう少しくすんでいますが、欅も木によっては落葉が黄色になるのですね。極楽浄土の絵画に多く使われている黄色は、銀杏よりも欅のほうが近いかもしれません。一切の煩悩や汚れのない世界を表す黄色は銀杏の黄落のほうが相応しいような気もしますが、作者はあえて欅を選んだのだと思います。迷いのない銀杏の鮮やかな黄落と違い、くすんで、斑を含んだような歯切れの悪い欅の黄落の色合いに、人間臭さを感じ取ったのかもしれないと思いました。 - 2024/02/23(金)
  • 康子:けやき並木を歩いていたところ、黄落の道がこの世のものとは思えない程美しかった。まるでこのまま浄土してしまうかのように。「まっすぐに」が「浄土」の措辞を具体化させ、読み手にイメージを沸かせてくれます。木も道も黄色く、風が吹いて葉も舞っているのかもしれません。奥に向かって道は細く見え、その先は浄土かもしれない!と思ったのでしょう。情景を浮かべて自分もその景色を見ているかのように感動してしまいました。 - 2024/02/23(金)